妊娠・妊婦さんの便秘の改善で赤ちゃんの免疫もアップ!

乳酸菌摂取が赤ちゃんの健康をつくりだす

妊婦さんの腸内環境は赤ちゃんの腸内環境に影響します。しかし、胎盤でお母さんとつながっている赤ちゃんに、なぜ腸内環境の影響が関係あるのでしょうか。その答えは、出産直前の産道の変化にあります。

 

出産直前、産道はこう変化する

妊娠後期になると、赤ちゃんの頭が下降してきて骨盤内にすっぽりと収まります。そのため骨盤内の臓器が圧迫され、トイレが近くなったり便秘になったりという変化が起きてきます。出産直前の体の変化は、こればかりではありません。目には見えませんが、妊婦さんの体内にいる乳酸菌が、産道へ集合し始めるのです。なぜこのようなことが起こるのでしょうか。答えは、「出生時に最初の細菌叢を受け取るため」です。

 

お母さんからもらう腸内細菌叢

赤ちゃんが生まれてきたとき、初めて外気に触れる際に、お母さんから善玉菌である乳酸菌を受け取ります。羊水内には細菌はいますが、乳酸菌がいるという報告はまだありません。赤ちゃんが初めて触れる乳酸菌は、お母さん由来の乳酸菌だといわれています。口付近に付着した乳酸菌は、口から赤ちゃんのおなかに入ります。新生児は、生後1週間で善玉菌しかいない良好な腸内環境になります。この環境を作り出すのが、生まれた時にお母さんから受け取る乳酸菌なのです。赤ちゃんは生後1週間で善玉菌だらけのおなかになると、そのあとは少しずつ悪玉菌が増えていきます。離乳食が始まるころには腸内細菌のバランスができてきます。

乳酸菌も悪玉菌も、いたるところに細菌はいます。肌表面にも細菌はいるので、授乳やだっこの際に赤ちゃんに徐々にお母さんの細菌叢は伝わっていきます。お母さんだけではありません。植物を触れば植物についている細菌、布団を触れば布団に付着している細菌、と、次々に赤ちゃんは細菌を体の中に取り込むことによって免疫力を高めていきます。こうして、赤ちゃん自身の腸内細菌叢は出来上がっていきます。しかし、生後すぐの基本になる腸内細菌叢はお母さんから譲られたものです。腸内細菌叢の乱れが引き起こすといわれているアトピーの発症率が、お母さんが乳酸菌を摂取しているかいないかで変わってくるという報告があるのは、出産時の乳酸菌譲渡に関わりがあるからだといわれています。

 

アトピー発症と腸内細菌叢の乱れ

アトピー性皮膚炎を発症するお子さんは、腸内細菌叢が乱れていることが多いということがわかっています。もちろん、原因は腸内環境がすべてではありません。しかし、多い割合で腸内細菌叢が乱れている場合が多いのもまた事実です。産道に集合する乳酸菌が多いほど、赤ちゃんの腸内には乳酸菌が入ります。妊婦さんがアトピー因子を持っていても、乳酸菌を妊娠中から摂取している人の赤ちゃんのアトピー発症率は、乳酸菌を摂取していなかった人の赤ちゃんに比べて半分程度です。乳酸菌は免疫系に働きかけ、免疫細胞の正常な働きを促します。免疫はアトピー性皮膚炎に対してだけではなく、風邪をひきやすいなどの体質的なことにも影響します。赤ちゃんが生まれてくるときに受け取る細菌叢をよりよくするために、また、アトピー性皮膚炎発症のリスクを減らすためにも、丈夫な赤ちゃんでいてもらうためにも、妊婦さんが乳酸菌を摂取して、腸内の乳酸菌を増やしておくことは大事なことなのです。