妊娠・妊婦さんの便秘の改善で赤ちゃんの免疫もアップ!

乳酸菌で歯周病予防ができる?

妊娠すると、歯周病や虫歯など口内トラブルを起こしやすくなると言われています。まず、妊娠中に歯周病になりやすい理由としては、女性ホルモンの増加が歯周病菌の増殖を促すのです。また悪阻による影響で丁寧なブラッシングが出来なくなり、口内の歯周病菌が増えやすい状態にもなるのです。さらに唾液の分泌が減り口内が酸性に傾くことで、虫歯もできやすくなるのです。ここでは、歯周病が大事に与える影響について・妊娠中の口内環境を整えるための予防歯科「バクテリアセラピー」についてお話ししていきます。

 

口の中の細菌環境について

腸内の細菌数は一定です。悪玉菌が増えた分だけ善玉菌(乳酸菌やビフィズス菌)が減り、善玉菌が増えた分だけ悪玉菌が減るという陣地取りゲームのようなものです。口内環境も一緒です。細菌数は一定で、やはりその中には乳酸菌を初めとする善玉菌と、悪玉菌がいます。口の中の細菌の種類は500種類、数は60億個を超えるといわれています。歯周病を引き起こす代表的な悪玉菌は、ジンジバリス菌です。ジンジバリス菌は、空気があるところを嫌がる性質を持っているため、プラーク(歯垢)の中に隠れて有害物質を出します。メタンや硫化水素のような悪臭を持つ有害ガスも発生させます。

 

歯周病が胎児に与える影響について

歯周病は放っておくと歯を失う大変な病気であるとともに、妊婦さんにはとても危険な病気です。歯周病菌が血管内を回ることにより、赤ちゃんの早産リスクや低体重児出産のリスクが高まります。また、無事に出産しても、生まれた赤ちゃんはむし歯に罹患しやすく進行も早いという研究結果も出ています。実際に低体重児出産の母親には歯周病罹患者が多く、早産の可能性も歯周病罹患者である妊婦では7~7.5倍も高まるとも言われているのです。

 

バクテリアセラピーで予防歯科

早産防止のため、合わせて赤ちゃんを虫歯や歯周病にしないために、乳酸菌を使って口内の細菌バランスを善玉菌優位に整えることを「バクテリアセラピー」と言います。「バクテリアセラピー」は、予防歯科先進国スウェーデンで始まった方法で予防医学療法の一種です。この「バクテリアセラピー」に使われる菌は、人の口の中にすでにいるLS1菌、母乳の初乳に多く含まれるロイテリ菌です。

 

LS1菌によるバクテリアセラピー

LS1菌は乳酸菌の一種で、歯周病を引き起こす代表的な悪玉菌・ジンジバリス菌よりも速いスピードで乳酸を生み出します。ジンジバリス菌は乳酸に弱いため、LS1菌を摂取することによって歯周病のもとになるジンジバリス菌を減少させることができます。口の中の乳酸が強すぎると口内の酸性度が上がり、虫歯になる可能性を心配する方もいるのですが、LS1菌は、ある一定濃度以上の乳酸の中では死んでしまうという特徴を持ちます。このため、口内では乳酸菌が増えすぎるということはなく、虫歯になりにくい状態が持続できる仕組みになっています。一定以上は乳酸菌が増えられないため、継続して毎日摂取することが必要になります。LS1菌は歯科で専用のタブレットを販売しているほか、ヨーグルトからでも摂取できます。

 

ロイテリ菌によるバクテリアセラピー

ロイテリ菌は、母乳の初乳に多く含まれ、新生児のお腹の中に一番最初にコロニーをつくる菌です。虫歯菌や歯周病菌を減少させ、口腔内への定着率も高いことが注目されています。ヒト由来のため、高い安全性を持っているので長期服用が可能です。乳酸というと、虫歯菌と呼ばれるミュータンス菌も乳酸を出します。ですが、ミュータンス菌は乳酸を過剰生成して口の中を酸性の状態にしてしまい、歯を弱くしてしまいます。ロイテリ菌には、ミュータンス菌を減らし、自らは乳酸が一定濃度になったら過剰生成を控え、口の中を虫歯になりにくい中性の状態に保つ働きもあります。

 

バクテリアセラピーの方法

バクテリアセラピーとは、プロバイオティクス効果のある乳酸菌をタブレット錠にして1日に決められた回数口の中で溶かす方法が一般的です。口の中の細菌環境の改善が目的なので、飲むタイプのサプリメントなどはありません。錠剤を口の中で溶かし、いきわたらせることによってジンジバリス菌や虫歯菌を減らすことができます。バクテリアセラピーが行える乳酸菌タブレットは歯科で購入することができます。予防的に行いたい方は、ヨーグルトで歯磨きをする方法や、食後、歯磨きのあとにヨーグルト(プレーンタイプのもの)を食べる、などの方法があります。