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乳酸菌は腸で何をするか

人間の腸は個人差はあるものの一般的大腸は約1.5メートル、小腸は約5~7mの長さもあります。身長の4倍近くもある腸の、どこで乳酸菌は働いているのでしょうか。乳酸菌の働きと、乳酸菌があることによって腸はどんな働きができるのかをまとめました。

 

乳酸菌は腸のどこで働くのか

腸は胃の下から始まる消化管です。上から、十二指腸、小腸、大腸へと続いていきます。胃には乳酸菌は棲んでいません。ピロリ菌を退治してくれる乳酸菌OLL2716株など、ごく限られた乳酸菌株を除いては、強い酸性の胃酸のなかで生きていくことができません。十二指腸に乳酸菌は棲んでいません。十二指腸では膵液(すいえき)が分泌され、食べ物の分解(消化)を助けます。膵液はアルカリ性の液体です。アルカリ性の液体の中には乳酸菌は棲めません。胃と十二指腸を潜り抜けられる善玉菌(乳酸菌やビフィズス菌を含む)は、口から食品として食べた2%~30%にすぎません。乳酸菌は小腸に棲んでいます。大腸まで行ってしまうと、酸素がなくなります。酸素があるところで生きていく乳酸菌には厳しい環境になります。大腸に棲めるのは、酸素がない状態で生きていけるビフィズス菌です。

 

小腸は何をするところか

乳酸菌の生息場所である小腸は、次のような働きがあります。

○消化吸収をする

○インスリンの分泌をコントロールするホルモンを出す

○体全体の免疫のコントロールタワーとなる

 

食べたものを消化し、吸収することによって体に必要な栄養素を吸収するのが小腸の役割です。食後の血糖値を調節するためにインスリンというホルモンが膵臓から出されるとき、ホルモン量をコントロールするのも小腸の仕事です。この働きが注目されて新しい糖尿病薬も開発され、販売されています。

小腸は免疫システムの集まりでもあります。免疫細胞の60%~70%は腸に集中していると言われますが、免疫細胞は乳酸菌と密接な関係があると言われます。乳酸菌が元気に働いていれば免疫力も強く、乳酸菌が弱ってしまって小腸が悪玉菌優位になってしまえば免疫力は弱まります。

 

小腸に乳酸菌が少なくなるとどうなるか

小腸に棲む乳酸菌は、大腸に棲むビフィズス菌の約1000分の1しかいません。腸内細菌の数は、小腸に少なく、大腸へ向かうにつれてだんだん数を増やしていきます。小腸の乳酸菌は、小腸の内容物を分解して乳酸を出すことによって、小腸の腸内環境を良くする働きをしています。

もし、小腸に乳酸菌が少なくなってしまったらどうなるでしょうか。小腸に棲んでいる乳酸菌の数が減ることにより、悪玉菌の数が増えてきます。小腸内が悪玉菌優勢になってしまうことにより、小腸の機能が落ちてしまうと、消化吸収力、免疫力、ホルモンのコントロールに大きな影響を及ぼします。消化吸収力が落ちると、小腸に流れてきた食べ物は消化吸収されずに大腸へ向かいます。ところが、大腸は小腸で吸収するはずの栄養素を吸収することができません。吸収されなかった分は、大腸では悪玉菌しか分解することができません。悪玉菌のエサが豊富な環境になってしまうので、大腸でも悪玉菌が優勢になり、善玉菌が劣勢になります。小腸は大腸とつながっています。「腸を元気に」というのはまず小腸から始まると考えられます。乳酸菌は酸素があるところで活動できるので、自然界にたくさん存在しています。乳酸菌を含む食品を摂ることによって、小腸を健康にしましょう。